OHATシートの使い方

  1. OHATのポイント
    OHAT実施のタイミングは、口腔ケア開始直前、ケア開始後定期的(例えば週1回など)に実施し、スコアに応じて口腔ケアプロトコルも見直す。口腔ケアプロトコルは全身や口腔の状況に合わせて作成します。
  2. 口腔ケアのポイント
    ① リスク者(OHAT高得点者)には粘膜ケアの充実が効果的である。OHATの点数が高いほど誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。口内環境が安定するまで、通常の口腔ケアに加えて粘膜ケアを頻回に実施します。

    ② 口腔ケア中の誤嚥に注意します。リクライニング30度以上、頭部屈曲位(頸部前屈位)を厳守し、誤嚥リスクを低減する。誤嚥リスクが高い場合は、含嗽・注水洗浄の代わりに口腔用ウエットティッシュで清拭します。
  3. OHATの評価方法
    OHAT実施のタイミングは、口腔ケア開始直前、ケア開始後定期的(例えば週1回など)に実施してください。
    OHATの評価では、下の「OHATシート」で対象者の口腔内の状態を確認して、「歯科的観点における多職種連携シート」にその評価点を記入します。
    項目0=健全1=不良2=病的
     口唇

    正常、湿潤、ピンク

    乾燥、ひび割れ、口角の発赤

    腫瘍や腫瘤、赤色斑、白色斑、潰瘍性出血、口角からの出血、潰瘍
     舌

    正常、湿潤、ピンク

    不整、亀裂、発赤、舌苔付着

    赤色斑、白色斑、腫瘍、腫脹
     歯肉・粘膜

    正常、湿潤、ピンク、出血なし

    乾燥、光沢、粗造、発赤、部分的な(1-6歯分)腫脹、義歯下の一部潰瘍

    腫脹、出血(7歯分以上)、歯の動揺、潰瘍、白色斑、発赤、圧痛
     唾液

    湿潤、♂t性

    乾燥、べたつく粘膜、少量の唾液、口渇感若干あり

    赤く干涸びた状態、唾液はほぼなし、粘性の高い唾液、口渇感あり
     残存歯
      
      

    歯.歯根のう蝕または破折なし

    3本以下のう蝕、歯の破折、残根、咬耗

    4本以上のう蝕、歯の歯折、残根、非常に強い咬耗、義歯使用無しで3本以下の残存歯
     義歯
      
      

    正常、義歯、人工歯の歯折なし、普通に装着できる状態

    一部位の義歯、人工歯の歯折、毎日1-2時間の装着のみ可能

    二部以上の義歯、人工歯の歯折、義歯紛失、義歯不適合のため未装着、義歯接着剤が必要
     口腔清掃
       自立
       一部介助
       全介助

    口腔清掃状態良好、食渣、歯石、プラークなし

    一部位に食渣、歯石、プラークあり、若干口臭あり

    多くの部位に食渣、歯石、プラークあり、強い口臭あり
     歯痛

    疼痛を示す言動的、身体的な兆候なし

    疼痛を示す言動的な兆候あり:顔を引きつらせる、口唇を噛む、食事しない、攻撃的になる

    疼痛を示す身体的な兆候あり:頬、歯肉の腫脹、歯の歯折、潰瘍、歯肉舌腫瘍。言動的な兆候もあり

    日本語訳:藤田保険衛生大学歯学部歯科 松尾浩一郎、with permission by The lowa Geriatric Education Center avairable for download:http://dentistryfujita-hu.jp/revised aug.09.2014

    本シートは藤田保健衛生大学松尾浩一郎教授のご厚意により使用しています。
    公社)岐阜県歯科医師会

    上のシートの
    唇→舌→歯肉→頬粘膜→唾液→残存歯→義歯→口腔清掃状態→歯痛
    の順番に対象者の口腔内の状態を評価してください。

     唾液(口腔乾燥)では本人の訴えも聞いてください。歯痛では歯の痛みだけでなく、口腔内の痛みについても本人の訴えを聞いた上で、言動や表情をよく観察してください。
     「OHATシート」の写真と本人の口腔内をよく見比べ、説明をよく読んでいただき、下の「歯科的観点における多職種連携シート」に該当するスコアを記載してください。

    ※このホームページでは、上のチェックボックスに対象者の状態に適合する写真の横にチェックを入れると「印刷用のPDFを表示する」にその結果の数字が入力されるので印刷して、歯科診療所へ持参、もしくは訪問した歯科医師にお渡しください。

  4. 口腔ケアプランの作成
    下の「口腔ケアプロトコール!」を参考に、患者さんごとの口腔ケアプランを作成してください。
  5. 連携シートのスコアによって・・・
    連携シートでスコアが「歯科への受診を勧める」に該当する項目が一つでもあれば、患者・家族の同意のもと、かかりつけの歯科医院を受診、または、かかりつけの歯科医院に訪問診療を電話にて依頼してください。
    もし、かかりつけの歯科医院が訪問診療を行っていない場合は、岐阜県歯科医師会在宅歯科医療連携室にお電話ください。最寄りの訪問歯科診療がが対応可能な診療所をご紹介いたします。

これらのツールが必要な場合は、ダウンロードでも可能ですが、岐阜県歯科医師会までご連絡ください。

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